予備知識として覚えておきたいこと その10
■ぜんそくの治療とこころの影響
ロールシャッハ・テストや矢田部・ギルフォード法などという性格テストを行なうと、ぜんそく患者にある種の性格傾向がみられますが、これが病気の原因になっているか、あるいは慢性の病気を患った結果であるのかという点については、実際に証明することはなかなかむずかしいのです。
以上のように、ぜんそく治療と心理の問題については、まだわからない問題もたくさんあります。
私はぜんそくを治そうとする医師の一人として、患者の生活環境や職業や精神的な悩みを、できるかぎり理解しようとする広い意味での精神療法的立場は、ぜんそくにかぎらず、すべての患者に必要であるが、専門的な狭い意味での精神療法は、ぜんそく治療の補助手段の一つとして、個々の症例について必要とあらば、適切に用いられてこそ真価を発揮するものと考えています。